掛け算を始める前に固めておくべきこと
掛け算はたし算の繰り返しなので、特に繰り上がりを含むたし算をきちんと理解できていない子どもは、掛け算の『計算のしかた』は覚えても『なぜそうなるのか』は理解しないまま進みがちです。
九九を覚える前に「4+4+4」のような問題を解かせ、これをもっと早く計算する方法は何か尋ねてみてください。この一つの問いが、1週間分のフラッシュカードよりも理解に役立ちます。
九九は順番通りに覚えさせないで
2の段、5の段、10の段から始めると、子どもは早い段階で達成感を得やすくなります。この3つの段はパターンが最もはっきりして見えやすく、1の段から順番に進めるよりも最初の挑戦にずっと優しいです。
この3つが安定したら3の段、4の段に進み、7の段・8の段・9の段は最後に回しましょう。パターンが最もつかみにくく、自動的に出てくるまで一番時間がかかります。
割り算は掛け算の逆だと体で感じさせる
割り算をまったく新しい演算として紹介するのではなく、子どもがすでに知っている掛け算の事実に直接つなげてください。『3かける4は12だから、12を3で割ると4』というように。
クラッカーやブロック、コインなど実際の物を同じ数ずつ分ける経験は、紙の上の問題だけを解くよりも割り算の意味をずっと早く理解させてくれます。
筆算や多桁の掛け算に進むタイミング
多桁の掛け算や筆算の割り算は、1桁の掛け算の事実が速く安定して出てくるようになってから始めましょう。計算手順を早すぎるタイミングで乗せると、ぐらついた土台の上に新しい手順を積み重ねるだけになってしまいます。
1桁の問題を解くときに指で数えずにすぐ答えが出るようになったら、それは次の段階に進む準備ができたサインであることが多いです。
よくある間違いと、やる気をそがない助け方
6×7と6×8のような似た掛け算の事実を混同したり、筆算の割り算の繰り下がりの段階でミスをするのは、子どもの準備ができていないという意味ではなく、たいていはもう少し繰り返しが必要というだけのことです。
答えを間違いと印をつけて先に進むのではなく、どうやってその答えが出たのか説明させてみましょう。自分の踏んだ手順を自分で振り返ることは、訂正されるよりもずっと多く、子ども自身が間違いを見つけて直す助けになります。